伊勢湾岸ミッドナイト

VRM2PMXが上手くいかないときの対処法備忘録

VRM2PMXという、VRMのモデルデータをPMXデータに変換できる便利ソフトがあります。

Vroidで作ったモデルや自作のVRMモデルを簡単にPMXに変換することができます。

booth.pm

VRM2PMXで自作VRMモデルを読み込んだ時に上手くいかなかったこと、検証したこと、対処法の備忘録記事です。

 

VRMファイルを読み込ませても何も起こらない・プレビューに表示されない

検証したこと

Vroid製モデルは読み込みができたので、自環境やソフトではなくモデル側に問題があるとみて考えました。

・マテリアルが登録されていないオブジェクトがある

→すべてのオブジェクトにマテリアルを割り当てる(効果なし)

・シェイプキーが1つも登録されていない

→適当なシェイプキーを登録(効果なし)

・マテリアルをMToonにしていない

→マテリアルを全てMToonに設定する(読込できた!)

結果

マテリアルをすべてMToonにすると読み込ませることができました。

が、変換中のまま何十分も次へ進まないので再度検証。

 

変換中のままずっと処理が終わらない

Vroidモデル製は問題なく変換できました。(約2分)

しかし自作モデルは変換できないのでまたまた検証です。

検証したこと

・エクスポート時にファイル名を指定していない

→ファイル名を指定した状態で変換(効果なし)

VRMのサムネイル、タイトル、バージョン、作者名を設定していない

→サムネイル、タイトル、バージョン、作者名を適当に指定後、変換(効果なし)

・モディファイアを全て適用していない

→モディファイアを全て適用後に変換(効果なし)

・rootボーンを入れていない

→rootボーンを入れてhipsの親として登録、変換(効果なし)

VRMオプションボーン(目、指など)を設定していない

VRMオプションボーンを設定、変換(効果なし)

・ボーン名がVRM基準のものではない

→ボーン名をVRM基準のものに変更、変換(効果なし)

・四角形以上の面(nゴン)が含まれている

→nゴンをすべて三角面に処理、変換(効果なし)

・オブジェクトを全部統合してない

→顔、体、瞳などのオブジェクトをすべて統合し変換(効果なし)

・VRM2PMXファイルのプロパティのセキュリティにチェックを入れてない

→チェックを入れて適用、その後ファイル解凍→「管理者として実行」でソフト起動(効果なし)

・既存配布モVRMモデル(ニコニ立体ちゃん)を試しに変換

→変換できた。やはりソフトに異常があるわけではない・・・

VRMチェックのエラーが解決できていない

→面を三角面にして変換(効果なし)

・オブジェクト、アーマチュアを全選択してトランスフォームを適用後、変換(効果なし)

VRM-addon(blenderアドオン)内蔵のアーマチュアで適当なモデルを作成して変換(変換できた❕ 完全自作モデルでも変換可能なことがわかりました)

▲UV球を組み合わせ適当な人型を作り、自動ウェイトをつけ、MToonを適用しただけのテストモデル。

考えられること

・自分で組んだアーマチュアに異常がある

・自分で作ったモデルの情報に異常がある

・体オブジェクトの頂点に、影響を与えるボーンが5以上ある問題を解決していない

検証第二弾

・体オブジェクトの頂点に、影響を与えるボーンが5以上ある

▲編集モードで頂点をクリックすると、アイテムバーの頂点ウェイト欄に影響を与えるボーン一覧が出ます。

エラーが出ているオブジェクトを選択(ここでは体オブジェクト)、ウェイトペイントモードに入り、ウェイト>合計を制限をクリック

エラーが出ているオブジェクト全てに行います。

→・・・結果、変換できず。効果なしです。

 

・自分で組んだアーマチュアに異常がある

自分で組んだアーマチュアを複製し、先ほどの適当な人型モデルに組付け。VRMエクスポート、変換。

→変換できました。アーマチュアに異常はないみたいです。

 

・自分で作ったモデルの情報に異常がある

1.今までサブスタで作ったテクスチャ(なぜかUDIMと書いてある)を全て適当なPNG画像に差し替え。

→変換できず。テクスチャは関係ないようです。

 

2.自作モデルオブジェクトはそのまま、ボーンをVRM-addon(blenderアドオン)内蔵のアーマチュアに差し替え

(自作モデルのウェイトも転送したかったのですが、ボーン構造が違うのでやり方が分からず諦めました)

→変換できず。どうやらモデルオブジェクト自体に問題がありそう?

 

3.MToonをノードエディタから入れなおす

変換できました!しかし一体何故・・・

 

原因と対処法

結局、テクスチャノードが悪さをしていたようで、いったん全消しして新たに接続しなおすことで解消できました。

 

しかしコレはあくまでワタシの事例なので、他モデルの不具合もテクスチャノードが影響しているとは限りません。同じことで悩んでいる方、少しでもお役に立てたら嬉しいです。

「変換できたモデルにはあって、変換できないモデルにはないもの」を四六時中考え続けてウエストランドのあるなしネタみたいになってしまいました。作業中に延々とぶちラジを聞いていたせいでもある。

 

ちなみに変換したモデルをPMXで確認するとこんな感じ。

胸ボーンと目ボーンが変な方向に向いてます。上半身ボーンも角度がおかしい。

動かすと肩回りと太もも付け根のウェイトもおかしくなっていました(変換の影響ではなくもともとの塗りがおかしいのかも)

一体何故ですかね・・・ ぶっちゃけこれくらいならpmx上で直してもいいのですが・・・バグフィックスの道はまだまだ続きそうです。

 

長くなったので一旦ここまで。

極限攻略マニュアル・3DCG美少女の肌の塗り方(肌影2編)

コレの続きです。

village-co.hateblo.jp

自分用にほぼマニュアル化された肌の塗り方をまとめました。一例としてご参考にしていただけたら幸いです。

 

肌影2を置く位置

わかりやすくワイヤーフレーム&はっきりとした影で表示しています。いつもだいたいこの位置に影を入れています。今回もエアブラシのようなふんわりしたブラシを使用しています。

本番で使ったのは#E39696の1色のみで、濃淡を変えて塗っています。

▲プレビュー。

 

胴体

▲胸の谷間、胸の下、ヘソ、鼠径部にラインを引いて強調します。

▲尻の谷間も強調するためのラインを引きます。

 

▲耳には輪郭線のようなラインをつけています。
耳内部にシェーダーでアウトラインを出すのは難しいのでテクスチャで書いてしまいます。

 

▲足の爪は造形していないのでテクスチャとして描きました。解像度が足りてないので細かいデザインは難しいですが、簡単なペディキュア程度ならできると思います。

 

肌塗り解説はこれで終了です。

機会があったらメイク編や褐色・小麦肌編も書きたいです。目の塗り方とか。

極限攻略マニュアル・3DCG美少女の肌の塗り方(肌影1編)

自分用にほぼマニュアル化された肌の塗り方をまとめました。一例としてご参考にしていただけたら幸いです。

 

モデルの概要

美少女アニメ系の女性モデルを使用します。

後々UnityやMMD等でいろんなシェーダーを追加することを想定して、イラスト調のふんわりとした影をつけていきます。

サブスタを使っていますが、Blender上でも再現することは可能です。

 

全体的な流れとしては

AO(アンビエントオクルージョン)をつける

AOだけでは足りない部分を描き足す

全体を見て微調整する

です。

 

AOを追加

AOの追加方法は別記事に書いたのでご参照ください。

手足の指など、細かい部位はAOに頼ると楽です。

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肌影1を置く位置

わかりやすくワイヤーフレーム表示にして濃い色の影を置いています。
実際にモデルを作るときはエアブラシのようなふんわりしたブラシを使用しています。

この濃く塗った影をBlurフィルターでぼかすだけでも、かなりイイカンジになります。

本番で使ったのは#F1B0B0の1色のみで、濃淡を変えて塗っています。(サブスタ利用者はマスク機能を使って塗ると調整がしやすいです)

▲プレビュー。

 

上半身

▲首元。首下はがっつり影をつけています。関節部の肩にもふんわり。

 

▲鎖骨はラインに沿って影を入れた後、くぼみ部分と鎖骨下に薄く影を入れます。

▲胸部。

・胸の谷間、胸の下には影を濃く入れます。

・胸の下半分にも薄く影を入れます。谷間のY字も描き入れます。

・胸はしずく型の半球をイメージし、サイドに丸みを意識した影をつけます。

・胸の外側は腋につながるように薄くラインを入れます。

・腹部に向かってヘソにつながるように線を描きます。

ちなみにキャラのイメージによって胸の描きこみ量は変えています。セクシーなお姉さんキャラはしっかりと描きこみ、胸部を強調させる必要のないキャラは最低限の陰影のみにしています。

▲腋。メッシュに沿って薄くラインを入れます。

描きこみ量を上げるとフェチ度が上がると思います。今回は最低限の描きこみにしました。

この画像だけでは違和感があるように感じますが、エアブラシでうっすらこの形に入れるとイイカンジになるんです。

影の入れすぎに要注意。

▲背中。背骨、肩甲骨のラインに影を入れます。肩甲骨は少しハの字になるように。

背中の輪郭を取るように、二の腕→腋→背中を通るラインも描きます。

 

下半身

▲腹。ヘソの描きこみ量を上げると水着映えすると思います。影だけでもそれっぽくなります。鼠径部ラインも描きます。

人間の腹は平面ではなく少し丸みがあるので、それを意識した影付けをしています。実際のモデルには鼠径部も膨らみも作ってないのでだまし絵みたいな感じになります。(立体感つけすぎに注意)

▲尻。尻のIライン谷間、Yライン谷間を意識して線を描きます。尻の輪郭を縁取るようにラインを描きます。

縁どりすぎるとお尻が硬いように見えてしまうので、薄くぼんやり縁どる程度で。

▲膝部分。膝小僧が山に見えるように影をつけ、裏側はHの形になるように描き入れます。Hの横棒部分がちょうど関節の曲がるところになるようにします。

腕、手

▲肘。曲がったときに肘の骨が強調されるように影を描きます。裏側にも影を少し入れます。

▲手の形状は非常に複雑で描きこみが非常に大変なので、今回はAO(アンビエントオクルージョン)のみで済ませています。

爪の根元にも影を入れるとかわいいです。

手のシワを描きすぎるとごつごつした印象になってしまうので、簡単な形状にしています。男モデルは指の関節や手の甲にもしわや骨格を描き足すとかっこいい。

▲足。土踏まず部分に影を描きます。足指の間はAOのみで。くるぶしにもふんわりと影を入れます。

 

▲耳。アニメ塗りのように耳の中の影をつけます。ここはシェーダーで影を落とすのが難しいところなのでしっかり影を書いています。耳接合部にも影を落とします。

 

メイクの記事は別で書こうと考えていますが、ここでは簡易的に血色を追加する方法を紹介。

▲頬にはチークとしてふんわり。鼻の頂点にも薄く入れるとかわいいです。今回はやっていませんが、あご先~鼻先の間で下からほんのりグラデを入れてもイイ感じになります。作風によっていろいろ試せます。

 

次回は肌影2の付け方です。

【サブスタ】AO焼いてふんわり美少女肌テクスチャを作る

毎回やり方忘れるので自分用メモ。

 

AOの焼き方・設定方法

この女性モデルの体にAOで色を塗っていきます。
左右対称に描くためにUVを重ねていたり、オブジェクト同士の重なりが不自然なところがあると変な影ができてしまうので注意。

 

▲右上のクロワッサンマークをクリックしてベイク画面に入ります。

 

▲お好みの画像サイズ(ここでは2048)にして。「テクスチャをベイク」をクリック。メッシュマップベイカーは必要なモノだけチェックを入れておくと処理が速いです。ワタシはいつもAO、Position、Thickness、Heightにチェック入れてます。

 

▲肌のベースカラーのレイヤーを作ります。塗りつぶしレイヤーで作ります。

使った色は#FDEAE2です。

 

▲肌の影色レイヤーを作ります。これも塗りつぶしレイヤーで作ります。
影色レイヤーはベースカラーのレイヤーより上に置きます。

使った色は#F1BCB2です。

 

▲肌影レイヤーに黒のマスクを追加します。

 

肌影レイヤーの黒マスクが選択されている状態で、AmbientOcculusionのジェネレーターを追加します。下線部、ワタシはよく忘れがちです。
影色とベースカラーが反転して表示されてしまいました。

 

▲Global InvertをTrueにすると、ちゃんと影色が正しく表示されました。

 

▲GrobalBrur、GrobalBalance、GrobalContrastをいじると、影の硬さや大きさが変わります。

 

影が濃すぎるときは

特に股下などですが、影が濃すぎて不自然になっていることがあります。そのような時は手修正で調整していきます。

▲新しくペイントレイヤーを作り、ペイントブラシを使って、肌ベースと同じ色で濃すぎる箇所をざっくり塗ります。
上部の対称象化ボタンを押すことで、左右対称に塗ることができます。

 

▲ブラーフィルターを追加。BlurIntensity(ブラーの強さ)をいじったり、AO調整レイヤーの透明度をいじったりして、自然な濃さになるように調整します。

 

AOは肌以外にも服や小物にも使えて便利です。手足の指の間など、塗りにくい部分も自然に影を付けられるのでオススメです。